春季発表会で『Eliza! =PREQUEL “Let’s Work Earnestly!”=』の上演が終わりました。
例によって書き終わったのはつい最近。3月12日の卒業公演後から書き始めて、4月9日に書き上がったので、もう終わってしまうことに一抹の寂しさを感じます。
さて、今回の作品。ジョージ・バーナード・ショーの『ピグマリオン』をベースにした作品。とはいえ、原作からイライザとその父・アルフレッドだけを借りてプロットを作った作品なので、ほぼオリジナルの物語となりました。地区発表会では久しぶりの娘役主演となりますが、今回『ピグマリオン』を題材に選んだのは今年の主演に併せて。
『ピグマリオン』はミュージカル『マイ・フェア・レディ』の原作となった戯曲で、イライザとヒギンズ、ピカリング、フレディなどの主要キャラクターが劇場前で出会うところから始まります。本来ならば、そこから始めればいいわけですが、色々な事情から春季発表会は出演者が4人という制限があり、その物語を展開するのは難しい。同時にコピスみよしのフェスティバルで華やかに『マイ・フェア・レディ』の世界を繰り広げるのも悪くないかなと思った訳です。
そこで考えたのが後日談ならぬ前日談。『なぜ、イライザは正しい言葉を身につける努力をしようと思ったのか』。それを物語として表現できないだろうかと考えたわけです。もし、イライザが劇場前の花売りからの脱出を考えたとすれば、それは恐らく父親の影響であろうと。そこで、バーナード・ショーが『ピグマリオン』を著した1912年の出来事を元に、ダメ親父っぷりが強調して、イライザが自立を決意するようなお話にしたいなと思ったのでした。
だから、サブ・タイトルは『Let’s Work Earnestly!(真面目に働こう!)』。
そして、昨年の連作の反省から、後編だけを見ても、ちゃんと話が分かるようにと、本来の『ピグマリオン』のオープニングにあたるシーンで終了させるようにしました。今回は音楽に『マイ・フェア・レディ』の楽曲をふんだんに使いましたが、エンディングには『I Could Have Danced All Night』を。『マイ・フェア・レディ』の序曲の最後に流れる『I Could Have Danced All Night』でこれから何かが始まる予感が残せたら良いなと。
結果としては、ダメ親父っぷりを描くことには成功したような気がしますが課題山積。上演がどう見えたかについてはnatsuさんのブログを参照して頂ければと。なかなか書くのは上手にならないと思いながらも、立ち止まってもいられない。
コピスみよしでの上演に向けて、後編を書き始めなければ(>_<)