※何となく思い出作りだと思って、メモを残しておこうと思います。
4/8(土)夜
いよいよ顧問研修会。なにせ、社交性と会話力が全く無い人間なのでこういう会が何より苦手です。県内でも地区かコピスの顧問の先生以外との交流はほぼ無いのに、仙台に放り出されてもというのが正直なところ。
しかし、ここまで来て帰るわけにも行かないため、意を決してお店に入り、案内されるがままに席へ。この知らない方々に囲まれる恐怖というのは何度体験してもなかなか辛い。何せ『秩父農工じゃない方の埼玉の学校』ですので、できるだけ気配を消して、静かに佇んでいました。幸いなことは立食ではないので、ご挨拶の嵐にならなかったことでした。
そうこうしていると研修会が始まるのですが、この日、1番の幸運は隣の席が明誠学院のM先生であったことでした。ウチの身近な人に例えれば坂戸の小父さんのような雰囲気。気を配りつつ、場を盛り上げられる僕とは正反対の属性を持つ方でした。この席で印象に残ったことを3つだけ書き残しておきたいと思います。
1つ目。M先生は抽選会でウチの部長が挨拶で話した『お客さまに楽しんでいただく上演』というスピーチをとても褒めてくださいました。ウチとしては観客に訴えるような壮大なテーマがあるわけではないので、お客さまに楽しんで頂くしかありません。そこから生まれたウチの部活のスローガン的なフレーズである『お客さまに楽しんでいただく上演』というものを褒めてくださったことが嬉しくて、すっかり人見知りモードは解除されました。ただ、『あの部長の子は可愛い』と仰って頂いたのだけれど、恐る恐る『あ〜〜 男役なんです』と言ったら少しガッカリされていましたが(>_<。)
2つ目。僕とM先生の斜め前に昨年の総文祭開催県である広島県のK先生が座っていたのですが、このお二人の会話が実に素敵で、岡山県と広島県ということで同じ中国ブロックで長らく交流を温めてこられたのだろうことが伝わってきました。話を聞いていて、ふと『あぁ、K先生の芝居を春に地区の学校が上演していたなぁ・・・』と思い出しました。M先生曰く、『彼は中国地方で一番真面目な顧問、伝えなきゃならないことを真面目に芝居にしている』、K先生曰く『今年のブロック大会は圧倒的に明誠学院だった。選ばれて本当に嬉しい』。同じ県でなくて、ブロックでこういう交流が持てていることが凄いなぁとも思ったし、少し羨ましくもありました。僕でいえば『北関東に知り合いはいますか?』ということになるのだろうけれど、こういう会話になるような知り合いはいないなぁ・・・と。まぁ、頻繁に顔を出しているワケじゃないので当然といえば当然なのだけれど、色々と思うところがありました。
3つ目。明誠学院の作品について。タイトルが『警備員 林安男の夏』ということで、どんな話なのだろうかと少し気になっていました。お話を伺うと『新喜劇のような作品を作ってる。新喜劇といっても吉本じゃなくて、松竹のような』とのこと。つまりは人情喜劇というか、きっとワーっと笑わせておいて、最後にホロッとくるようなものなのだろうと理解。いや、M先生が作る人情喜劇ならば絶対に面白いに違いない! 最終日の上演なので稽古の日程とかが入るかも知れないけれど、これは絶対に観ようと決意。
・・・ということで、すっかりM先生のファンになって帰ってきました。早速、Twitterもフォローしたり・・・そんなこんなで思いの外、楽しい時間を過ごせてしまった顧問研修会でした。
4/9(日)
この日は予備日。しかし、初日で順調に終わったウチの学校は帰りの新幹線まで時間が開いてしまいました。何をしようかなと考えたのですが、昨日の抽選会の際に代表委員先生が『東日本大震災のことについて知ってもらいたい』とお話しされていたことが印象的だったので、昨日の夜のうちに色々と調べ、女川に行ってみようと思い立ちました。
朝、チェックアウトのためにロビーへ行くと、明誠学院のM先生が。M先生も仙台市内の震災関係の展示の場所をフロントで聞いていたようでした。せっかくなのでウチの部長を紹介したりして、少しお話をさせていた後に出発。
勾当台公園駅から仙台駅へと向かい、9時24分発のJR『仙石東北ライン特別快速・石巻行』に乗車し、まずは石巻へと向かいます。この車両は『HYBRID TRAIN』と書かれたHB-E210系。調べてみるとディーゼルエンジンを発電用に使い、電気でモーターを回して走り、回生ブレーキも搭載しているのでブレーキでも発電していて、リチウムイオン電池も積んでいるというから、新しいタイプの気動車なのだと思う。
そもそもこの『仙石東北ライン』というのも震災後に運航を始めたものらしい。仙台から塩釜までは東北本線を走り、塩釜を出ると新しくできた線路を走って仙石線の高城町へ。仙石線に入ると白く真新しい防波堤が多く見られるようになります。きっとこの辺は震災後に整備されたものなのだろうなと。
そんなことを思っているうちに10時16分に石巻駅に到着。ここで石巻線に乗り換えるのですが、20分ほど時間があったので、改札から出てみることに。駅について石ノ森章太郎さんの出身地ということに気づいたが、残念ながら石ノ森作品にはあまり思い入れがない(サイボーグ009も仮面ライダーも通らなかった)ので、すぐに乗り換えました。
『石巻線・女川行き』は2両編成。JR東日本でよく使われているらしいキハ110系の気動車でカラーリングもシンプルな車両。何となくnatsuさんのブログに良く登場していたタイプの車両のように見える。『ワンマン』と表記されていて、後方の運転席には誰もいないが、前方の運転席には運転手と車掌さんが。これは厳密には『ワンマン』では無いような・・・ 石巻線は無人駅が多いためか、多くの駅で後ろの扉から乗り込み、先頭の扉から降りるというシステムになっているらしい。幸い、石巻も女川も有人の駅なので困ることはなかったけれど、始めてきて途中乗車・途中下車だったら結構、戸惑うかも知れない。
11時2分に女川駅着。有人駅のはずだが改札には誰もおらず、『作業中なので切符はこの箱に』という張り紙があった。駅舎も駅前の街並みも真新しいのが印象的・・・と思いつつも、日曜日の昼時なので混雑する前に食事を済まそうと、『もう1つの目的』(これについては別に書きますが・・・)だったお店で食事を済ませます。
食事中から少し雨が降り始めましたが、食事後は海沿いへ。『シーパルピア女川』と『地元市場ハマテラス』と呼ばれる施設沿いの綺麗な街並みの先にはまだ整備中の風景が広がっていました。こちらがわは『メモリアルゾーン』として整備されるらしいが、まだまだ復興中というのが良くわかる光景でした。工事中のエリアが広かったのと雨脚が強くなってきたのもあって、あまり遠くまでは見に行きませんでしたが、今からでも見ておくべき光景と感じました。一通り、見て回ったあと、『女川町まちなか交流館』に立ち寄ると今日は演劇の上演があるらしかったのですが、電車の時間もあるので観ることはできませんでした。
それでも小一時間ばかりは散策をして、駅へと戻り、13時24分の『石巻線・小牛田行』に乗車。
ちょっと歩き疲れたのとお腹がいっぱいになったのが重なって少しウトウト。なんか、賑やかな駅に着いたなと思ったら石巻でビックリ! 慌てて電車を降りる。危ない、どこかに行ってしまうところだった(‥;)
13時59分発の『仙石東北ライン快速・仙台行』に乗車。始発からの乗車だったので座ることができましたが、途中の駅から次第に乗客が増え始め、かなりの混雑でした。仙台駅に到着したのが15時2分。帰りの新幹線は15時30分発の『はやぶさ』に無事乗車して、今回の仙台遠征はこれにて終了。次に来るのはもう夏だ。