『Lonely My Sweet Rose』2017(御礼)

9月23日・24日の西部A地区発表会から、埼玉県高等学校演劇中央発表会へのDブロックの審査が始まりました。今年度のDブロックは西部A地区・南部地区で構成されており、9月30日と10月1日に南部地区の上演が終わり、審査が終了しました。

その結果、Dブロックからは南部地区の川口北高校さんと新座柳瀬高校が中央発表会へ推薦されることとなりました。日頃より、新座柳瀬高校演劇部を暖かく見守り、ご指導・ご支援頂いた皆さまや西部A地区発表会に足をお運び頂いた皆さまに厚く御礼申し上げます。

昨年は秋季発表会での上演を終えて、作品についての沢山のアドバイスを頂戴し、内容を大幅に見直して中央発表会に臨みました。今年も上演について頂いた沢山のアドバイスを精査して、脚本のリライト、大道具の見直し、音響・照明プランの見直しをさせて頂こうと考えております。

さて、会場のアンケートは勿論ですが、最近はTwitterやブログなどで感想を上げてくださいる方もいるので精一杯、エゴサをして、どんな風に観てくださったのかの様子を探っています。ある作品を上演した時、観てくださった方にどう観たかというのは気にしたいところ。自分が表現したかったものと、実際に表現されていたものの差、ズレを知るためにはそれしか方法がないと思うからです。だから、『こう見えました』とか『こう感じました』というご意見はとても参考になります。

たぶん、怒られないと思うのでこっそりyassallさんの感想を例に。今回のyassallさんの感想に、

王子が消えたあとで飛行士が「王子様!」と嘆きの声をあげることの必然性も伝わった(ただし、声はもう少し抑え気味で悲しみが表現されていた方がよかった)。
(悠々緩緩 月見で一杯『2017秋の高校演劇②西部A地区秋季発表会』)

という部分がありました。これについて僕がどう思うか。前段については『伝わって良かった』、後段は『仰るとおり』。この場合、この後段の『仰るとおり』の部分が自分の作品を振り返るのにとても役に立ちます。でも、『仰るとおり』なら『そうすれば良いじゃないか』と思われるかも知れません。確かにその通りです。ただ、ここには色々と背景があります。

『少し抑え気味で悲しみが表現される』というのは、とても複雑な表現です。当然ですが『悲しみがあって、それを抑える』わけです。ただ、最初から『抑え気味』を目指すと、たぶん良くわからなくなります。最初、飛行士は確かに抑えた表現をしていました。しかし、稽古を観ていて『何かを抑えている』のか『そもそも何も無い』のかかが微妙に感じられたので、『そこの悲しさを全力で見せてみて』というと出来ない。なので、『あぁ、無いんだ』と思い、とにかくまずは抑えるべき感情をしっかりと起こさせようと考えました。これがなかなか難しいらしく、彼は相当悩んでいました。

実は本番前日の通し稽古まで、王子さまを追って後を向かせていました。とてもじゃないけれど、見せられるような表情をしていなかったからです。本番の前日になって、やっと飛行士を襲う悲しみのようなものの一端が掴めたのか、少し良い表情になったので、最後の場面で正面を向くようにしたのですが、その悲しみを抑えた表現に変える時間はありませんでした。

なので、『声はもう少し抑え気味で悲しみが表現されていた方がよかった』というのは『仰るとおり』なのです。やっと、『抑えるべき感情が見つかったので、これから抑えられたら良いな』というところで本番を迎えてしまったわけだから、そう言われるのは当然。この部分についてはnatsuさんにも同じことを言われました。納得。出来ていない自覚のある部分とそうしたかった部分がピタリと一致する意見が聞けると、やはりそこが足りなかったかと確認できるわけです。

感想や評価はとにかく聞くのが一番です。聞いてみて、ストンと落ちるものは素直に受け入れる。そうでないものは正直『言いたい放題、言いやがって(>_<)///』と思うこともありますが、ひょっとすると他山の石となるものがあるかもしれないから、一度はちゃんと聞いてみて、そうならなければ受け流します。無条件に全てを受け入れていては滅茶苦茶になりますから、峻別は必要ですけれど、人の意見に逐次、反論して相手の意見を封殺しようとするのは勿体ないこと。だから、感じたことはストレートに言ってくれた方が嬉しく、ありがたい。

お礼の本筋からは少しズレてしまいましたが、忌憚なくアドバイスを頂けると幸いです。まぁ、こっちもそれなりに考えてやっているので、そう簡単に受け入れませんが( ̄ー ̄) 何かを作っていると、どうしても思い込みに陥ることがあるので、ワイワイ言ってもらった方がありがたいと思っています。演劇は観てもらってこそ価値があり、100人が観たら100通りの感想があるのが、また面白いところですから。

さて、次の中央発表会もいつも通り、お客さまに楽しんでいただけるように頑張ります。是非、ご来場いただければ幸いです。そして、アンケートでもTwitterでも何でも、感想お聞かせくださいませm(_ _)m

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