新座柳瀬『Lonely My Sweet Rose』2017★

(この記事はいずれ2017年9月24日 @ 23:00に移動します)

埼玉県高等学校演劇連盟西部A地区・秋季演劇発表会での上演が終わりました。ご来場くださいました皆さま方のおかげを持ちまして、色々とトラブルもありましたが、上演を終えることができました。ご来場くださいました皆さま方に御礼申し上げます。

何から書き残せば良いのか逡巡しますが、そもそも全国大会が終わったところで準備していたのは『Ernest!』という演目でした。最初のエントリーもこの作品でして、ヒヤリングも終えていました。でも、『Ernest!』のリライトを終えて、練習を見てみるとビックリ。想像以上に無理そうな雰囲気が・・・ それが8月30日の出来事。翌日、もう一度、稽古を見て、これは絶対に仕上がらぬと危機を察し、『Lonely My Sweet Rose』に舵を切ったのが8月31日(木)でした。

この作品は3年前の秋季発表会で一度上演したことがあります。この秋も最後まで候補に残っていたのですが、この作品は3年生はピッタリと役にはまるのだけれど、1、2年の活躍どころが限られるので、最終的に『Lonely My Sweet Rose』にしたのですが、背に腹はかえられぬ。文化祭は1週間後、秋季発表会は3週間後、と言うことで、まずは上演できる状態にと大急ぎの稽古が始まりました。

まず、最初の3日間で科白を入れきる。続いて、段取りを付けていくということになるわけですが、1年間ドタバタとしたコメディーをやっていたせいか、科白が早い早い(‥;) 40分ぐらいで終わる勢い。取りあえずは科白のやり取りに重点を置き、物語についてよく考えさせてあっという間の1週間。衣装もセットも間に合わず、文化祭公演の成果は『上演したこと』と言ったところ。

そこからの2週間はずっと動機をハッキリさせる作業に終始。何を目的にどういう行動をしているのか。どうも話が感動的らしいと分かると、感動的な話の『ように』振る舞おうとする。なので、『取るべき行動を取った結果、泣くなら泣け、泣こうとして泣くな』と言い続けます。稽古後半になるとバラとキツネは概ね安定、王子さまが良い感じの日とそうでもない日が行ったり来たり、飛行士は日々説教という状況。大道具も敬老の日までに塗装を残して、何とか完成。実際の道具を使っての稽古はあまりできませんでした。

・・・と上演についての実情はこんなところ。薄氷を踏む思いの秋季発表会。まぁ、いつも通りと言えばそんな気もしますが、この1年、なかなか稽古万端という状況にならないのが辛いところ。

さて、作品についてですが、『Le Petit Prince』(星の王子さま)を原作に脚色したこの作品は、3年前に初演しています。『Le Petit Prince』はとても美しい物語ですが、『内容が良くわからない物語ランキング』があれば上位に来る物語ともいえると思います。なので、脚色するに当たっては物語を順に追うのではなく、物語のどの面に光を当てるのかが重要だと感じました。

なので、この作品では王子さまとバラの関係に重点を置くことにしました。一般的には王子さまと飛行士を軸にしている作品が多いので少し印象が異なるかも知れません。でも、僕としては、この物語はやっぱりラブ・ストーリーとして表現するのが一番では無いかと、ずっと思っています。

ウチの部長は相変わらず上手くいかなかったと悩んでいますが、その気持ちを持ち続けるのは大切なのでそっとしています。でも、取り組んだ期間を考えれば上演は十分な仕上がりでした。もっと、この役で悩むのも勉強になるかなと思いますが、卒業までに出来るだけ舞台を踏ませたいので予定通り、明日からは次の準備を始めます。

もし、数年後、この作品に取り組む日が来たら、脚本で直したい部分もハッキリしてきました。演出ではやっぱり重い煙を使いたい。これから先、時間をかけて育てていく作品かなと思っています。

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