次回作のタイトルが決まりました。
『Yule Rhapsody』(ユール・ラプソディー)
クリスマス公演用なのでクリスマスを題材に書いてみることとしました。3年前にやはりクリスマス用に書いた『Twinkle Night』と同じ、90分ぐらいの作品になるかなと思います。
『Yule』というのはゲルマン民族の冬至のお祭りのことで、後にキリスト教徒の混交が行われて、『Yule』はクリスマスを指す言葉になりました。キリスト教もヨーロッパに広まっていくにあたって様々な民族の宗教行事との融合を果たしてきています。『ハロウィン』なんかもその例になります。
『Rhapsody』というのは音楽用語で『狂詩曲』。叙事的で民族的な内容を持つ自由な楽曲のことを指します。自由奔放な登場人物が織りなすユール(クリスマス)の物語というところが、ラプソディックな感じがするんじゃないかと。
今回の物語は『揉め事の起きている王国で、中央の揉め事とは全く関係ない平和な生活を送っている人々が全く気づかないまま中央の揉め事の最前線に立っていた』というお話。こう書くと何にも伝わらないかもしれませんが、ちょっと良い話にしたいと思っています(@_@;;)
さて、新しい脚本を書き始める時の最初の難所は名前の設定です。
登場人物の名前を考えなければならないのは大変な作業で、人名辞典をパラパラ、パラパラと捲っては姓名を並べて、あれこれ考えますが、これが難しい。小説ならば目で文字を見るので少々、難しい名前でも大丈夫だと思いますが、演劇の場合、あんまり難しい名前だと覚えてもらえないし、聞き取ってもらうためには音の響きも大切。
役柄によって名前の響きのバランスも考えます。いい人は優しい響きの名前、悪い人は悪そうな響きの名前など気を遣うことはたくさんあります。とにかく『聞いて分かって覚えてもらえる』というハードルは結構、高いのです。
そして、『Yule Rhapsody』は原作ものでもなく、歴史ものでも無い2年ぶりのオリジナル・エピソード。登場人物は9人(8人と1匹?)。そして、名前が決まっているのはトナカイの『ルドルフ』のみという難関。果たして、登場人物の名前がきちんと決まるのか? 不安ばかりの書き始めです。