『The Inheritors』初演

卒業式の日の卒業公演も今年で4回目。最初の年は『Twinkle Night』の再演、2年目は既成作品ながら1幕2幕で2時間半を越える上演、昨年は新作100分の『Love & Chance!』、今年も新作100分の『The Inheritors』。そろそろ、このスケジュールに慣れてきても良さそうなものだけれど、結局、今年もギリギリまで灯体を吊ったり、回路を組んだりしていました。もう少し、早め早めに進められないものかと日々反省するけれど、これ以上の効率化も見込めない以上は頑張るしかない。

もう1つ、この時期に新作、しかも100分ものを上演するというのも、いかがなものかと思ってはいます。3年だけで公演するなら無い話ではないと思いますが、部員全員での公演というのは、やはりツライ。普通は既に春の公演に向けて準備を始めている頃。でも、3年間やってきた卒業生が楽しみにしている以上は続けるべきかとも思いますので、やはり頑張るしかない。う〜ん(・ω・)

さて、卒業公演『The Inheritors』。上演については観て頂いた方の感想にお任せするのが一番なのですが、今回は恐らく感想を書く人もいないのではないかと思い、自分で少し書きます。今回の作品は久しぶりにドタバタ・パターンで組み立てました。個人的にはこちらの方が書きやすいことは書きやすいのですが、最近は色々と試しながら書いているので以前に比べると一本調子では無くなってきたかなと思います。でも、やはり序盤の冗長さが気になり、そこが今だに克服できていないと反省しきり。

しかしながら、後半の展開はテンポ良く進み、連れての展開はお客様の反応も良く、それなりに楽しんで頂けたのではないかと感じられました。特に後半、登場人物たちより先に観客に真相が明らかになっていく段階で生じる共犯感も共有して頂けたようで、その点は少しホッとしました。

さて、卒業公演について。平日にも関わらず、昨日のプレ公演と本公演を併せて70名ほどのお客様にご来場頂いての公演となりました。やはり観て頂いてこその演劇ですから、これはとても幸せなことなのだと思います。赴任以来の卒業生たちも多く訪れ、卒業公演らしさが感じられました。また、前任校の卒業生も観に来てくれたりと、アットホーム感のある公演だったと思います。

最近の創作傾向ですが、以前は役者のリクエストを聞いて物語の展開を考えていましたが、最近は主演者を中心に『この役を見てみたい』と思うことが多くなってきました。昨年度の『ビューティフル・サンデイ』もそうでしたが、今年の『Eliza!』や『The Inheritors』もそういう感じが強くありました。そういったことを考えると目指しているものと現実が近づいて来ているような気もしますが、まだまだ道半ば。

そんなこんなで演劇部生活も10年目が終了、まもなく11年目に入ります。

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