今年は『地区の役員だったので』中央発表会の役員をしてまいりました。念のため強調したのは、ある御仁にそう伝えたら『事務局じゃなかったの?』と言われたので。
そんなこんなで、久しぶりに4日間も劇場に詰めていました。そのため、いろんな場面に遭遇しましたが、決して嫌なことばかりではありませんでした(………こう書くとと嫌なことが前提のようになるのかな(^^;;)
印象に残ったことをいくつか。
まずは坂戸の小父さんのところ、筑波大学附属坂戸高等学校のこと。僕はとにかく筑坂が好きです。今回の打ち合わせから、リハーサルを観ていても、上演を観ていても、楽屋など舞台裏での立ち居振る舞いを観ていても、観客としての姿勢を観ても、埼玉県下随一の学校であることは疑いようもありません。また、そのレベルにありながら、全ての関係者が謙虚に振る舞う様子は、あらゆる学校がお手本にしなければならないと思います。その印象は9年前の5月に熊谷会館のロビーで初めて坂戸の小父さんに会い、筑坂の生徒さんに出逢ったことから微塵も変わりません。今回の作品は春・コピス・秋・中央と変化していく様子を観てきましたが、何度観ても『また観たい』と思えることは何より大切なことだと思います。
次に埼玉県立入間向陽高等学校のこと。あまり交流がないわりにnatsuさん経由で情報が入ってきたり、コピスにご来場くださって劇評を頂いているので顧問のmomさんには勝手に親近感を持っています。今回、入間向陽のリハーサルを観ていて、natsuさんのいう『リハーサルが一番面白い』というのが初めて分かった気がしました。たぶん、高校演劇の理想は筑坂のように生徒中心に進めていくところにあるのでしょうが、少人数の部活ではそうも言っていられない。momさんが的確な指示を出し、生徒がそれにきちんと応えて進んでいくリハーサルの様子は、momさんは嫌がるでしょうが、ビデオに撮っておいて、来年以降、初めて出場してくる学校の顧問に『リハーサルってこう進めれば大丈夫ですよ』と見せてあげるべき、お手本のような、落ち着いた良いリハーサルでした。
変な言い方になりますが、筑坂と向陽のリハーサルを見学しておけば、どんな学校に行っても、その実情にあったリハーサルを計画できるようになると思います。大上段に構えた勉強会に参加するよりも、よほど役に立つのではないかと感じました。まぁ、お二人ともそういうことをひけらかすタイプでないところが良いところなのだと思いますが、僕はこっそり学んでおこうと思います。
そして、埼玉県立川越高等学校。とても嬉しかった。こういうお芝居が中央発表会で観られるとは思ってもいませんでした。素晴らしいと思った作品はいくつかあれど、もし男子校に赴任して、演劇部があったら真っ先に上演してみたいと思った作品。そんな風に思えたのは、演劇部を受け持つようになって、これが初めてだったかもしれません(坂戸の小父さんの作品は素晴らしいけれど、その時の生徒と共に在る作品ですから)。とくに前半から中盤の役者たちが激しく言い合う場面は素晴らしかった。僕は滑舌や発声を気にする方だと思うけれど、あれだけ想いが溢れていたら、そんなものは消し飛んでしまう。想いと共に届く言葉の響きがとても美しい作品でした。
最後に、とても残念だったこと。
4日間の心の支えは終わった後のnatsuさんやyassallさんたちとの飲み会だったのに、結局30分ぐらいしか出られなかったこと。行ってみたら、momさんやUさんやFさんやMさんやYさんまでいるではないか! 残念でならなかった。
お褒めのお言葉、ありがとうございます。先生にお気に召していただけて、とても嬉しいです。
コメントありがとうございます。
脚本も舞台美術も、なにより役者がそれに良く応えていたとっても魅力的な舞台でした。お世辞ではなく、ホントにいつかはあぁいう舞台を作ってみたいと思いました。
来年の春、川越坂戸地区を観に行く、楽しみが増えました。
本当に素晴らしい舞台をありがとうございました。
あけましておめでとうございます。
今更気づいて申し訳ありません。
生徒の主体性を尊重できていないと言う意味では
批判されているようなビミョーな内容ですが、
話題にされて嬉しいです。
コメントありがとうございます。
表現が微妙だったかもしれませんが、とても良いリハーサルだったなぁと素直に思いました。
人数の多い部活には多い部活のやり方が、少ない部活には少ない部活のやり方があると思います。生徒の主体性といって任せてしまうことは簡単ですが、あの場面で役者なり、音響なり、照明なりの役割を持っている生徒にリハーサルの進行まで任せるのは、僕からすれば無責任だと思います。そういった意味でmomさんの進め方はそれぞれの生徒の応分の自主性を尊重した良いリハーサルだと思いました。
また、色々と勉強させてください。