クリスマス公演の予定だったのだけれど、出演者の体調不良により延期していた『D Lover =the Complete=』の上演が終わりました。2013年春に初の試みとして春季演劇祭と高校演劇フェスティバルで前編・後編として上演した演目を、2時間通しで上演するというものでした。
『D Lover』はライマン・フランク・ボーム原作の児童文学『オズの魔法使い』シリーズの第2作目に当たる『The Marvelous Land of Oz』(オズの虹の国)をベースに脚本を起こした作品。しかし、この作品には元々、ドロシーは登場しないので『D Lover』でドロシーが登場している場面は全て創作ということになります。この作品のプロットは結構、気に入っているのですが、まだまだ書き直しが必要な作品だと感じています。
さて、今回は公演は来年に向けて、芝居作りを役者たちにある程度、任せてみて、自分たちで気づけることと気づけないことを観察してみることにしました。というのも、来年はかなり高い確率で某主任が回ってきそうな雲行き。きっとそれでも時間は作れるとは思うけれど、年度当初、コピスぐらいまでは苦しいこともあるかもしれない。そう考えると、任せられるところは任せ、苦手なところの修正に集中する体制を整えた方がいいだろうと思ったわけです。
その結果、第一にはアクセントとイントネーション、第二にシチュエーションの理解に甘さがでることが良くわかりました。思い返してみれば自分の高校時代、演劇部に入って最初にそろえた方が良いと言われたのがアクセント辞典と鏡。高校は英語の発音記号よりも日本語の発音記号と睨めっこしている時間が長かったことを思い出しました。
そう考えると、この2点を解決するには読み合わせの前に『本読み』をした方が良いのかなと思ってみたりしています。自分で書いて、演出もするので、本読みまでするのはどうかとも思っていたのですが、キャラクターを考えることについては色々と考えられ始めているので、シーンのイメージはしっかりと伝えて、表現にこだわってもらうのも悪い方法ではないかとも考えています。
兎にも角にも、今年度はまだ卒業公演が残っているので、稽古の様子を見ながら、どのような形で来年度を迎えるかを考えてみなければと思っております。