『春の雪』宝塚歌劇団月組

今日は久しぶりの観劇でした。
宝塚歌劇団月組東京特別公演『春の雪』を観に行ってきました。

三島由紀夫原作の『春の雪』。『豊饒の海』の第1巻でそもそものきっかけとなる松枝清顕が主人公の物語。

普通なら三島由紀夫というだけで敬遠するところですが、そこは月組だし、明日海りおさんの主演公演だし、観に行かねばと思いたち、足を運んだわけでした。

作品は父親にして美しすぎると言わしめる清顕を明日海さんが好演。矜り高く屈折した青年が似合いすぎるほど似合い、禁断化していく幼なじみとの愛に燃え上がり散っていく儚さも浮かび上がっていました。

昨年の『アリスの恋人』もそうでしたが、この作品も明日海さんの魅力をとてもよく活かしているように感じられました。昨年とは正反対な儚い物語でしたが、明日海さんありきな作品であることは疑いようもありません。

これだけ大切にされる役者さんですから、これからも急成長を遂げ続けていくのだろうなと感じました。

何より『又、会ふぜ。きつと会ふ。滝の下で』の科白が印象的に響いていたことが、この作品と清顕という役が魅力的に表現されていたことを示していたと思います。

もちろん、決して後味の良い作品ではありませんが、観て良かったと思える作品でした。

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