(この記事はいずれ2016年7月30日 @ 23:00に移動します)
前回の観劇後、やはりもう数回観たいという欲求を抑えきれず、チケットの販売状況を確認。東宝のチケット情報を見てみると、タイミングが良かったのか、E列などという良席が販売されていた。しかも、昼夜ともに。きっと、押さえられていたチケットが販売に回ったのだろう。ちょうど、部活も休みなので、その日のチケットを確保。
東京の公演でマチ・ソワをするのは、いつ以来だろう(・ω・)
まず、マチネ。イライザは霧矢大夢さん。3年前に観たときは霧矢版だけみて、十分に満足だったわけですが、やはりこの役は霧矢さんによく似合います。下町娘の洒脱な感じも、教育を受けた後に貴婦人として振る舞う感じも。思い返してみれば霧矢さんは宝塚の男役だった頃も貴族や紳士といった役回りがとても似合っていました。
一方で先日観た、真飛さんのイライザと比べると霧矢さんの方がイライザの『芯の強さ』がより鮮明になっていたように感じました。ヒギンズやピッカリング大佐とも対等に渡り合えるぐらいの強さがあり、そういう意味ではバーナード・ショーが原作『ピグマリオン』の中で、後日談まで書き加えてまで守ろうとしたイライザの姿には霧矢さんの方が近いのではないかと思いました。
ソワレは真飛聖さんがイライザ。直前に霧矢さんを観たせいか、キャラクターの造形がややマイルドな感じを受けました。簡単にいうと『より可愛らしい』。同じ衣装、同じ科白でも真飛さんの方がヒギンズやピッカリング大佐とのやり取りも『しなやかさ』があったような気がします。
・・・とすると、真飛さんのイライザは、このミュージカルを作ったアラン・ジェイ・ラーナーが原作に抗ってまで完成させたイライザに近いのかも知れないなぁと思いました。そのためか、ラストシーンのスリッパの下りは真飛さんの方がしっくりきていたような気がします。
もちろん、いずれのイライザもとても魅力的でしたが、同じキャラクターでも、演じる役者さんが違うと、こんなにも印象が異なるものなのだなぁと改めて感じる観劇になりました。そういえば、お二方とも宝塚時代に『マイ・フェア・レディ』の男性版とも言われる『ミー・アンド・マイ・ガール』に主演されていますが、その時もやはり少し違った印象を受けたのを思い出しました。
大型のミュージカルになると、ダブル・キャストやトリプル・キャストなどの組み合わせも複雑で全てのパターンを観ることはできませんが、主演がダブル・キャストぐらいであれば、それぞれのパターンを観ることで作品の違った一面が見られるので、楽しいと思います。
まぁ、昼夜続けて観る必要があるかどうかは、別として・・・(+_+)