『ガイズ&ドールズ』宝塚歌劇団月組

宝塚の北翔海莉さんの星組トップスターとしてのお披露目公演が『ガイズ&ドールズ』に決まってしばらく経ちます。『ガイズ&ドールズ』は中学3年の時に東宝版を見ているので内容は知っていたのですが、誰が出ていたかも憶えていませんでした。

ということで、予習をしようと思って2002年の宝塚月組版のDVDを入手(・ω・)

『ガイズ&ドールズ』は1950年にブロードウェイで初演され、4年1200回のロングランとなった作品。作曲はフランク・レッサー、演出はジョージ・S・カウフマン。トニー賞でミュージカル作品賞、演出賞、作詞・作曲賞、台本賞、振付賞、主演男優賞などを受賞したヒット作。その後も再演が繰り返されている名作です。日本の初演は宝塚で1984年。

さて、2002年の宝塚月組版のDVD鑑賞。

当時の主演は紫吹淳さん。ダンサーとして鳴らしたトップスターということもあり、ギャンブルをダンスで表現する場面や1幕終盤のハバナの場面など、見所が盛りだくさん。また、最近ではなかなか観られないコテコテなキザり方などが『スカイ』という天才ギャンブラーというキャラクターを魅力的に演じられていました。

相手役の映美くららさんが演じた『サラ』。とにかく可愛らしい。救世軍の軍曹という役どころで『スカイ』に惹かれていく役どころですが、特に1幕のハバナの場面と2幕のラスト前の『アデレード』とのやり取りの場面などでの表情はとても魅力的。一方で毅然とした強さも持ち合わせているという娘役としては完璧な感じ。どの作品で見ても映美さんはキラキラとした魅力があります。

2番手に当たるニューヨークでクラップ・ゲームを主催する『ネイサン』を演じたのは大和悠河さん。今まで観た大和さんの役の中では一番好きかもしれない。大物過ぎず、小物過ぎない憎めない感じの程よい悪党を丁寧に表現されています。なにより、人柄の良さがにじみ出ているのが心地良い。

そして、『ネイサン』に14年間婚約状態で待たされている恋人『アデレード』は霧矢大夢さん。普段の男役ぶりがウソのよう。男役が娘役を演じると不思議なもので違和感があることもあるのですが、霧矢さんの『アデレード』は実に可愛らしい。退団後に観た『My Fair Lady』の『イライザ』も魅力的でしたが、芝居・歌・ダンスと三拍子揃った霧矢さんは何を演じても素晴らしいなぁとつくづく。

あとは、やはり3人組の『ナイスリー』を演じる大空祐飛さん。この作品が色々な意味でターニング・ポイントになったというインタビューは良く見ていたので『この役かぁ〜』という感じでしたが、この作品はコメディーパートの中心人物であるこの役次第で印象が随分と変わってくるのだろうなと感じました。格好良さと面白さを併せ持つ役者さんは無敵だと思うのですが、大空さんはここからそうなっていったんだなぁと思うと妙に納得してしまう感じがあります。

3人組の1人の『ラスティー』を演じたのが北翔海莉さん。当時研6ということだが抜群の安定感と存在感。この北翔さんが今回、『スカイ』を演じると思うとそれだけで楽しい。『はじめての恋』は聴かせてくれるだろうし、『運命よ、今夜は女神らしく』の歌や踊りは決まるだろうし、『座れ、船が揺れる』のコーラスも持ち前の指導力で素晴らしく仕上げてくること請け合い。

幸い、東京公演に来るのは秋季発表会後の10月〜11月という演劇の予定も一番ゆとりのある平和な季節。きっとたくさん通えるから精一杯、チケットを押さえよう(*^ω^*)

他にも色々なキャラクターが登場しますが、やっぱりこの時代のブロードウェイ・ミュージカルは面白い。内容的にもこういう良い感じの話は好きだなぁと思います。この際だから、自分の作品に取り入れられるぐらい、ブロードウェイのミュージカルのリズムをしっかり学ぼうと思います。

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