『孤独のグルメ』松重豊

今更ながら見始めてしまった『孤独のグルメ』。年末に3夜連続で放送された『傑作選』を録画。お正月に見始めたら案の定、気に入ってしまった。どうも料理が絡むドラマが好きらしい。

『孤独のグルメ』は元々は『月刊PANJA』(扶桑社)で1994年から連載されていた原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画で、現在は『SPA!』上で不定期に新作が掲載されている。2012年1月期にテレビ東京でドラマ化された。主演は松重豊さん。

基本的にはドラマなので番組の冒頭は主人公・井之頭五郎の仕事の様子から始まることが多い。個人で輸入雑貨を扱う貿易商を営んでいる設定から商談に赴く場面が多い。そのドラマパートからお腹が空いた五郎が食事をする店を探し始めて、食事パートに進む。

食事パートではいわゆるグルメ番組と違い、料理についての高尚な解説があるわけではなく、主人公の井之頭五郎の感想がモノローグで語られるのがこのドラマの特徴。そして、そのモノローグのワードセンスが秀逸。飾らない、それでいて洒落の効いた科白が実に面白い。歯の浮いたような表現ではなく、ストレートに感想が語られるのに好感が持てる。

また、店選びも高級店が居並ぶのではなく、様々なジャンルのどちらかと言えば庶民的なお店が多いし、メニューを選ぶ際の優柔不断っぷりも共感できる。また、自分が注文した後も人のメニューが気になってしまう姿もまた然り。

そしてなにより、松重さんの食べっぷりが素晴らしい。放送時には『夜食テロ』と称されたほどのワシワシと食事を頬張る姿は見ていて清々しい。ネットでレビューを見ていると食事の音が気になる人もいるようだけれど、僕はむしろそれが美味しそうに感じられる。

このドラマはキャスティングの勝利なのだなぁ・・・とつくづく。

どうも料理を題材にするドラマというと、工夫を凝らした料理で競ったり、美食家的な人が食材や味付け、調理方法を語ったりするものが多く、胡散臭さを ものが多いような気がする。また、料理を取材する番組でも一口、口にしただけでとうとうと感想を述べる場面が多い。それがお役目なのだろうが、あまり美味しそうに感じられない。

このドラマの上手いところは、映像の人物は食事中、ほとんど喋らないことかなと。黙々と食事をするシーンに、心の声としてモノローグを重ね合わせる。タイトルの通り、一人で黙々と食事をするだけの場面が続くのだが、一人で食事をしてる時ってこんなこと考えてるかもなぁと思える、くだらない感じもまた魅力なのだと思う。

このドラマに登場するお店は実在するものばかりなので実際に行くこともできます。暇があったら食べ歩きとかにも出かけてみたいのだけれど、これから8月までに4冊の脚本を仕上げなきゃだし、たぶん無理だな(・ω・)

・・・ということで、せめて映像だけでもとSeason 1のボックスセットをAmazonで注文。しばらく、遅れてきた『孤独のグルメ』ブームに浸りそうです。

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