昔々のこと。
演劇をしていた頃にお世話になっていた映画監督の先生が脚本を書く時は常に万年筆を使っていました。監督が日活にいた頃はワープロもパソコンもなく、手書きが当たり前だったわけですから当然でしょう。
今、手書きで文章を書いたり、脚本を書いたりすることは滅多にありません。特に脚本を書く時はパソコンで書くことがほとんどです。
しかし、たまに思い出すわけです。
几帳面に手書きで書かれた先生の脚本のことを。
手書きの良いところは、余白に書き足したり、メモをしたりすることが容易なこと。もちろん、今時のワープロソフトはメモ機能もありますが、手書きの方が自由度が高いのは事実。
監督は『脚本を書く時は2行飛ばしにノートに書いていく』と言っていました。『書き直しの余白を取っておくためだ』と。
今にして思えば、ちゃんと脚本の書き方も教わっておけば良かった。演劇に関することを色々なことを教わったけれど、脚本に関することだけは教えてもらわなかった。必要になる日が来るとは思っていなかったから。
・・・と、北海道の強制旅行中、することも無いのでそんなことを思い出していました。そんな時、目に飛び込んで来たのが小樽・北一硝子のガラスペンの看板。そう云えばテレビで見たことがある。
ということで、北一硝子のお店に行き、ガラスペンで試し書き。意外と滑らかに書ける。これも何かの縁だろうと思い、ネイビーのペンを購入。
来年の春の本は手書きから始めようと、さっそくツバメのB5ノートも注文し、今作の大本番が終わってないのに、すっかり次回作モード(^^;)
今度は“D”の付く女の子の物語か(@_@)