色々あって、曖昧な表現となりますがご容赦を。
人と人とのめぐり逢いは不思議なもので全く異なるスタンスを取っている人間同士なのに意外と馬が合うことがあります。そんな出会いがありまして色々と話をさせて頂いている人がいます。今日、その縁である特殊なシステムを持った教育機関の見学に行きました。
誤解を恐れず先に言っておくと、平素、福祉とかボランティアにあまりというか、ほとんど興味の無い私としては、自らそういうところに出向くというのは、かなり画期的な出来事です。
そして、そういった方面にどんなに疎い私であっても、ここが時代の求めによって生まれた新しい教育機関であることは分かったし、まだまだ試行錯誤が繰り返されていることもまたよく分かりました。
その性質上、そこについて、これ以上のことは書きませんが、簡単に言うと、そこと演劇を通した交流をしようと思うわけです。
演劇には色々な種類があって、主義主張を強く主張するものや社会問題を鋭く描くもの、人の生き死にを問いかけるようなものまで色々なものがあります。それは演劇そのものの成り立ちからして王道的なもので、そういったものが高尚なものとして扱われることは多いのも理解できます。
確かにそういったものが『演劇らしい演劇』かもしれません。しかし、思想的なものを一切含まず、ただただ人に楽しんでもらえる演劇も大切だと考えますし、同時にそれはとても難しいものだと思います。それは『主張する』『指摘する』『問いかける』ものはたとえ観客の共感が得られなくても完成だと言い張ることもできるけれど、『楽しんでもらう』というのは100%観客の共感に基づくからです。
なぜ今回、取り組んでみようと思ったかといえば、『主張する』『指摘する』『問いかける』ような演劇が役に立たない世界であったから。この数年、何を言われようと、とにかく『楽しませる』ことを中心に据えて取り組んできたことが少しは役に立つのではないかと。
今は不安だらけですが、正面から取り組んでみようと思っています。