『演劇部運営の秘伝公開』野間哲★

(この記事はいずれ2017年5月21日 @ 23:00に移動します)

先日、埼玉県の連盟総会で日本学校演劇教育会の会報『エチュード』に過分な劇評を頂きました。なんとなく、借りができたような気がしていたので早く返してしまいたいのと、出来れば劇評を書いてくださった東京都のF先生にお礼を言いたいなぁと思っていました。そこで中間テスト前で部活もお休みなので、案内が来ていた日本学校演劇教育会かながわの研究会に行ってみることにしました。

この日の会場は神奈川県立神奈川総合産業高等学校。地元の新小平駅からJR武蔵野線で府中本町駅、JR南武線で登戸駅、小田急小田原線急行で相模大野駅と乗り継ぎ、丁度1時間くらいの道のり。駅から徒歩で10分弱ちょっとで到着。県立学校とは思えない大きく綺麗な校舎。埼玉ではなかなか見られない新しい感じの建物でした。

神奈川県立神奈川総合産業高等学校。とても綺麗な校舎で、視聴覚室には照明用のバトンも吊られていました。

事務室で受付を済ませ、視聴覚室へと向かうと先日、会報『エチュード』をくださったS先生が。これで貸しは返せたことにしようと思っていると、ロビーにF先生の姿が。これで今日のミッションはコンプリート。F先生にご挨拶し、過分な劇評を頂いたことについて、心からのお礼をお伝えさせて頂きました。そこで少しお話しさせて頂くと、F先生は関東の機関誌にも寄稿されているとのこと。そちらは広範囲に配布されるので、皆さんの目にも触れるかも。でも、内容は違うかも知れませんが・・・

さて、気分としては、ここで『本日終了モード』だったのです。せっかく、ここまで来たのだから、もちろん研究会もちゃんと聞いていきます。ロビーで待っていると、本日の研究会でお話をされる野間哲先生をご紹介して頂きました。後にして思えば、高校演劇ファンにとっては超有名な御仁なのでしょうが、さほど知識が無い僕に取っては昨年の関東大会東京会場の顧問研修会の時のスピーチが印象的だったことが記憶にあるぐらい。ひねくれ者の僕に取っては結果的に先入観がなかったのは良かったのかも知れません。

『演劇部運営の秘伝公開』と題された講演。講師の野間先生は湯河原高校、大船高校の演劇部顧問を経て、現在は桐朋学園芸術短期大学教授。細かい内容については書きませんが、お話を伺った印象では、きっと野間先生はどんな分野の顧問になっていたとしても、その道を極めていったに違いないバイタリティーの塊のような方だと感じました。また、同時に埼玉で言えば、坂戸の小父さんのように端から見ると誤解されやすいタイプの顧問のようにも感じました。

どうも、高校演劇では生徒や作品がある一定の規模やレベルを超えると顧問の強権的な介入が疑われるのだけれど、野間先生の『部員にそろそろ休みを入れませんか』と頼みに行くというエピソードは、坂戸の小父さんの赤コーラを買ってもらえないエピソードに通じるような気がして、なんなく親近感が湧きました。きっと、野間先生と部員さんの関係は、坂戸の小父さんと部員さんの関係に近いのではなかろうかと。

お話は全体としては、そのあまりの行動力に凄さに、とても真似できないと感じましたし、僕が大規模部活を率いることになることは無いと思うので、どう役立てていけるかは分かりませんが、高校演劇の枠とかはあまり気にしないようにしようと改めて感じました。

そして、今回の講演のテーマは『演劇部運営の秘伝公開』ということでしたが、それよりも野間先生の高校演劇観に親近感を感じました。上演している作品の規模は随分と違うんだろうなぁと感じましたが、高校生に高校生以外の役をさせたいと思う気持ちのようなものは共感できました。そういう方に出会えただけで、今日は来て良かったとツクヅク。なにより、高校演劇の界隈で高校生のでない芝居を作り続けることは色々大変だということをヒシヒシと感じる今日この頃、それを貫いてこられたということも凄いことだと思います。でも、こういうお話をお伺いすると少し勇気づけられます。

恐らく劇評のきっかけがなければ、神奈川まで高校演劇の研究会に行くようなことは絶対にあり得なかったはずなので、これも何かのお導きに違いないという感じ。思わぬところで良い話をお聞きできたことは大きな収穫。機会があれば、またお話を伺えたらなぁと思いますが、なかなかそういう機会はないだろうなぁ・・・と。

しかしながら、これは希な成功例だろうと思うので特段、色々と足を伸ばしてみようとは思いませんが・・・

 

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です