D Lover Prequel (Niiza-Yanase 2013)

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埼玉県高等学校演劇連盟 西部A地区 春期高校演劇祭 上演作品
『 D Lover =Prequel “The Quest.”= 』
ライマン・フランク・ボーム
『The Wonderful Wizard of OZ』『 The Marvelous Land of OZ』による
脚色/稲葉智己

2013年4月20日に埼玉県高等学校演劇連盟 西部A地区 春期高校演劇祭にて上演した『D Lover =Prequel “The Quest.”=』の上演映像です。

新座柳瀬の春は4月の西部A地区春季高校演劇祭と6月のコピスみよし高校演劇フェスティバルが活動の中心でした。そもそも、この2つの発表会は同じ作品を上演するのがルールなのですが、この短期間に同じ芝居を観に来るのはモチベーション的にも辛いのではないか、しかもコピスは有料公演だし・・・などと考えて、とにかく『コピスも観に来たくなる仕組み』をずっと考えていました。

時同じくして、当時の3年生となる6回生と春季の演目について相談をしていたときに、宝塚歌劇団月組が上演した『アリスの恋人』という作品のような童話をベースとした作品をやってみようかという話が浮上。かといって、『不思議の国のアリス』は既にシリーズとして上演し始めていたので、別の童話と考えていたときに思い浮かんだのが『オズの魔法使い』でした。『オズの魔法使い』はシリーズ作品で日本で良く知られている作品は第1作目なのですが、僕は昔から第2作目が好きでした。第2作目はシリーズで唯一、ドロシーが登場しない作品なのですが、これにドロシーを登場させると宝塚っぽさがでるのではないかと始めたのが『D Lover =Prequel “The Quest.”=』でした。

この作品がとても60分に収まりそうもなかったことと『コピスも観に来たくなる仕組み』が結びついて生まれたのが前後編システムです。『Prequel』というのは『前編』、『Sequel』というのは『後編』の意。地区の演劇祭では物語の半分まで上演し、コピスみよしで物語の後半を上演するという手法を取りました。この『D Lover』から4作、この手法で上演をしましたが、最初のこの作品は気合いが入りすぎたため、コピスだけ観た方には少し見づらかったかもしれません(翌年からは前編で架空の前日譚、後編で物語の本編を上演するスタイルに変更しました)

この『D Lover』はとても気に入っている作品ですが、このとにかく実現したいことが多すぎで技術的な面が追いついていません(^_^; 今、演出すればもう少し上手にできたかなぁ、と思うことも多々。でも、部員に『これやってみて』というとイメージしていたことを軽く越えていくことを見せてくれる『最強の6回生』たちだったので、作品作りの楽しさは過去1、2を争うぐらい、とても思い出に残る作品です。機会があれば『D Lover』の完全版をいつか作ってみたいと思っています。

『Prequel』の一番のお気に入りの場面は『焚き火』の場面です。見事に物語半ばで緞帳が降りてきますが、お楽しみ頂ければと思います。(稲葉智己)