『黒豹の如く/Dear DIAMOND!!』宝塚歌劇団星組★

ふと考えてみると、今年初の東京宝塚劇場のような気がする。星組トップスター・柚希礼音さんの退団公演『黒豹の如く/Dear DIAMOND!!』を観に行ってきました。

トップスターの退団公演でチケット難であるし、今は贔屓の組でもないので行く予定はなかったのですが、ainurさんにお誘いを受けて、トップ・オブ・トップといわれる柚希さんの退団公演だし、次期トップスターは北翔海莉さんだし、星組も勉強しておかなければと軽い気持ちで行くことに。そうしたら、なんとSS席のど真ん中(>_<。) 星組素人には過分の席での観劇となりました。

さて、1幕はミュージカル・プレイ『黒豹の如く』。何と言いますか、星組ファンはこれが退団公演で納得できるのかと思ってしまった。これは星組がどうこうということではなくて、脚本が問題なのか、演出が問題なのか分からないが、トップ・オブ・トップの退団公演としては、もう少し他の演目がなかったのかと勿体なくて仕方が無い。

でも、これは僕が星組ファンでないからだと思う。思い返してみれば、月組の元トップスターの瀬奈じゅんさんの退団公演の時には僕は足繁く通っていたが、他組のファンからは『あの瀬奈さんの退団公演の演目があれ納得できるの?』と言われていたような気がする。つまりはそういうことで退団公演はファンにとっては良いかもしれないが、客観的に観ている人には物足りなさを感じたり、置き去り感を感じたりするものなのかなと思う。

今回の主たる原因は脚本と演出の意図するところのズレのような気がする。大航海時代の英雄的な海賊と20世紀初頭のスペイン海軍の軍人を結びつけるのは良いけれど、海賊船セットを引きずりすぎて、基本的にはスペイン海軍の話だけど、いつまでも抽象的な船のセットで話を進め違和感が強い。基本的には海の話というよりは軍や財界で繰り広げられる権謀術数を題材にしているのだろうから、そういうセットをちゃんと組んだ方が良かったのではないかと思う。

また、キャラクターについての説明が述べられすぎ。柚希さん演じる『アントニオ』がいかに『黒豹』かを皆が説明してくれるのだけれど、舞台上で黒豹らしかった場面が果たしてあっただろうか? 自分が追い詰められた時は脱出に成功したが、ヒロインを助けにいった時には簡単に捕まってしまうし、う〜ん(◎_◎;) これは脚本の問題のような気がする。

紅ゆずるさんの演じる『アラルコン公爵』についても脚本と演出がちぐはぐしているように感じられた。紅さんの場面の後に真風涼帆さんが演じる『ラファエル』が「大物の風格ですね」というような科白をいうが、そうは見えなかった。『風と共に去りぬ』で『レットバトラー』まで演じている人なのだから、落ち着いたフィクサー然としたようにだってできるのだろうと思う。しかし、確かに怪しげで悪役として十分に成立していたし、そちらの方が得意そうなのも良くわかる。だけれど、脚本はもっと重みのある感じを求めていたはず。だからこその「大物の風格ですね」という科白なのだろうから、脚本の設定を違えて、役者の持ち味を活かして演出するなら、公爵のくだりをミステリアスな感じに潤色した方が良かったような気が。これは演出の問題のような気がする(◎_◎;)

個々の場面に良い場面がたくさんあっただけにもったいなさを感じた。特にアントニオと英真なおきさん演じる『バンデラス侯爵』の2人の場面は雰囲気もあってとても良かった。それだけに勿体なさを痛感する芝居だった。

ショーは『Dear DIAMOND!!−101カラットの永遠の輝き−』。見慣れている人が観れば、演出の藤井大介さんの演出だと分かるような王道的なショーだった。ただ、こちらも退団しようなので他組のファンとしては少々、引く場面もないことはなかった。

しかし、幕開きから柚希さんの魅力のギュッと詰まったショー。また、席が良いので視線やらウィンクやらが沢山飛んでくるのだが、申し訳ないことに名前が一致しない生徒さんの方が多かった。星組は次作からは全力で観に行くことになると思うので、少しずつ顔と名前が一致するようにしていきたいなと思います。

特に印象的だったのはロケットの真ん中の生徒さん。後で聞いたら、麻央侑希さんというそうな。今回の新人公演も2番手の役をされているらしいし、路線の男役さんなのだそうだ。『ガイズ&ドールズ』では3人組辺りに入らないかなぁと思ってみたりと楽しみが増えました。

(この記事はいずれ2015年4月30日 @ 23:00に移動します)


『黒豹の如く/Dear DIAMOND!!』宝塚歌劇団星組★” への2件のフィードバック

  1. 残念な…公演。
    お席の特典を満喫はしましたが、それだけにもったいない。

    マオさんのロケットは最後かもしれません。
    バウで観たときはVOLUMEを感じましたが、この後、あの硬質さがどう生かされるでしょうか。

    1. コメントありがとうございます。また、お誘いありがとうございました。

      色々と思うところはありましたが、星組持ち前の大胆さと北翔さんの緻密さが出会うとどのような組になっていくのか楽しみになりました。麻央さんはショーで気が付いたので、次回はどんな芝居をされるのか注目してみたいと思います。

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