『遠野物語』青山ねりもの協会★

(この記事はいずれ2015年8月30日 @ 23:00に移動します)

青山ねりもの協会の第11回公演『遠野物語』が荻窪小劇場で千秋楽を迎えました。今回は時期も悪く、あまりお手伝いをすることはできませんでしたが、仕込みと楽の日は一日、それ以外はちょくちょくと劇場に通っておりました。

今回は柳田国男の『遠野物語』をベースにしつつ、世界観を広げて展開する物語。青山ねりもの協会らしいテンポの良い、テンションの高い芝居で2時間と少しの上演でした。制作方でお手伝いをしているので、上演中は会場の外で待機していて科白を聞いているのですが、語彙の豊富さと物語を進めていく科白の力強さにいつも感心しきり。

青山ねりもの協会に携わるようになって今回で10作品目ということになるのですが、近くで観ていても、やはりその時々、常に変化しています。青山ねりもの協会の作品は原作のある場合が多いのですが、決して原作のまま展開していくというわけではありません。そこに何かしらの解釈が加わってオリジナルの作品かのように展開していきます。

作・演出の金谷さんは上演を通じて何かしらの問いを客席に発しています。一緒に考えていく、感じていく演劇というのが金谷さんの持ち味。その証拠に青山ねりもの協会の作品を観ると原作を読んでみたくなることが多くあります。例えば前作の『大鏡』などは好例で、高校時代の古典の授業の時に最も嫌いだった『大鏡』でしたが、上演を観たら平安時代の人たちも大変だったんだなぁと妙に親近感を持ち、思わず読み返してみたりしました。

そう客観的に考えると、青山ねりもの協会の作風と僕の作風はかなり異なります。でも、異なるから参考にならないということはありません。最近は年に一度ですが、青山ねりもの協会の仕込みを手伝ったり、リハーサルを観たり、上演を聞いたりしていると、頭の中で色々なことがグルグルと渦巻いて、作品へのアイディアが生まれたりします。

特に青山ねりもの協会には良い役者が集まっています。しかし、それでもなお表現したいものを完全に表現できてはいないのだろうとも思います。いつも表現できる限界の向こう側を目指して試行錯誤しているのが、青山ねりもの協会の魅力なのだと思います。次回がいつになるのかはまだ分かりませんが、また成長した青山ねりもの協会を楽しみにしたいと思います。


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